なごのどかの人事のあれやこれ

ファーストフードでの店長や営業を経て人事に。現在8年目。ロブションのパン職人から、Webエンジニアまで、幅広いターゲットの採用に関わり、今はヒトメディアに在籍。これまでの経験で得たものや、失敗談などのあれやこれを個人的に公開しています。これを見た人たちの何かの役に立てばいいなあ、と思って書いてますm(__)m

家族への理解

なごのどかです。

 

今回のテーマは少し重い部分もあるかもしれませんが、今後のエンジニア採用におけるトレンドの一つになるかもしれないキーワード「家族への理解」です。

 

実はこれは以前これに近い内容をFacebookにも投稿したのですが、色々と反響を頂きまして、今回はそれを少し違う角度で書いてみました。

 

では、本題へと移ります。

最近の求職者とお話をしていて、以前と比較して転職先に求めるものに「家族への理解」を重要視している方々が増えている様に感じます。

 

何だかあたり前の様に感じるかもしれませが、私がエンジニアの採用に関わった、たった4年間の中でも、このフレーズはNGワードの様に扱われ、ベンチャーには合わない、仕事への意欲が低い、大事な時に稼働が出来ず戦力として厳しいなどと言われ、多くの方がそれが理由(もしくは複合的に)でNGになっている現実がありました。

 

私の知る限り、家族との関わりを犠牲した方もいらっしゃいましたし、私自身もそういった事が普通だと思っていた時も恥ずかしながらありました。

 

では、なぜ今のタイミングで増えているのか。

 

それは加齢に伴う個人を取り巻く環境の変化ではないかと思います。

 

現在活躍しているエンジニアの方々の多くは、数年前から活躍している方が多く、業界のトレンドが変わっても第一線で活躍し続けているのですが、そんな彼らも時間が経つ中で、結婚し、子供が生まれるなど、環境の変化があったはずです。

 

そんな中で「ああ、この働き方じゃダメだな」と言う思いが生まれ、配偶者を支えること、子供の成長を見守ることなど、これまでなかったライフイベントに対しても、情熱を注ぐようになったのだと思います(これは実際にお話聞く中で、多くの方が仰っていた事です)。

 

特に小さなお子さん(0歳~6歳ぐらいまで)がいらっしゃる方はその傾向が顕著です。

※お子さんの年齢からも心境の変化がこの数年だと何となく推察出来ます。

 

当社も小さなお子さんを持つ社員が多いのですが、時短で勤務したり、業務が多忙の中でも、お子さんとの時間(お風呂、寝かしつけ、送り迎えなど)を大切にしていますし、私も色々な場面で家族の事で考慮してもらっていて、特別な制度はありませんが、色々な人たちに理解をして頂いている環境だと思います。※ちなみにヒトメディアは選考官全員が既婚かつ、子供がいるという、この規模の会社だと大変珍しい構成になっています。

 

以上の様に、以前と同じ採用ターゲットであっても、時間の経過を考慮し、求職者や従業員、その家族への理解する事を人事・採用に関わる人間はもっと考える必要性が高くなっているのではないかと。

 

少し前であれば、給与や手厚い福利厚生で人材を引っ張れたり、定着に繋がっていたかもしれませんが、特に制度の部分では形骸化している企業も多い(例えば育児休暇の制度はあるが、使った事のある人がいないなど)ようで、今後は相手のバックグラウンドの理解力や、それを引き出す(聞き出す)力が採用力になってくるかもしれません。

 

これからその傾向が更に強まると思いますし、働き方も多様化している事も追い風になるでしょう。

 

人事・採用のベースはやっぱり人ですから、杓子定規に当てはめたりせず、相手をイメージしながら実施した方が良いという事ですかね。

 

こんな偉そうな事を書きながらも、当社も必ずしも上手く行っている訳ではないのですが、良い人が採用出来ない、中々定着しないという課題を抱えている企業様は、解決の糸口の一つとして参考にして頂ければと思います。